RIZAPグループの最新決算(2025年4〜9月期)は、久々に明るいニュースとなりました。
売上収益は807億円(前年同期比3.5%減)と減収だったものの、営業損益は29.9億円の黒字へ転換。
3年ぶりの黒字化という大きな一歩です。
カギを握ったのは、もちろんチョコザップ。
ただし今回は「会員数の爆増」ではなく、コスト最適化と運営効率の向上が主役でした。
新規出店ペースや広告費を抑え、外部委託していた業務を内製化し、DX化を進めたことで、
無人運営のエコシステムが完成段階に。
その結果、1店舗あたりの損益分岐点が大幅に下がり、採算が一気に改善しました。
一方で、グループとしてはアパレル子会社の売上減が響き、全体収益は伸び悩み。
それでも、利益の大幅改善はチョコザップ事業が土台を支えた形です。
そして、今回の決算で最も注目すべきは――
直営のみだったチョコザップがついにFC(フランチャイズ)トライアルを開始したこと。
現在1828店舗から、将来的にはFC主体で8000店舗体制を目指すという壮大なビジョンが示されました。
無人運営モデルが成熟したからこその拡大戦略です。
通期予想は従来据え置きですが、進捗は計画を上回る勢い。
さらに8期ぶりの復配も予定されており、企業としての信頼回復が見え始めています。
チョコザップは「規模の拡大」から「効率の磨き込み」へ。
その静かな戦略が、RIZAP復活の背骨になりつつあります。

